皮膚科

当科の治療方針

慢性皮膚疾患

アトピー性皮膚炎、乾癬などの慢性皮膚疾患に対しては、基本的な生活習慣の指導、外用療法の説明など、個別の症例に応じた治療を行います。

疣贅(いぼ)

疣贅については、主に液体窒素を用いて凍結療法を行います。ブレオ軟膏、5-FU軟膏の使用については、健康保険の適応がありませんので、原則としてお断りしております。

接触皮膚炎、薬疹

接触皮膚炎、薬疹を強く疑う患者に対しては、パッチテスト(予約制)を勧め、原因検索を行います。

腫瘍性病変

腫瘍性病変については、金曜日に予約制で切除しています(手術内容によっては、入院が必要です)。まず月・水・木曜日に受診していただき、手術についての説明と、日時の予約、手術に必要な検査を行います。術後の抜糸は原則として金曜日に行います。
ただし、腫瘍の内容によっては、まず生検を行って病理診断をつけたり、画像診断を行って手術に必要な情報を得たりすることを優先する場合もあります。

受診予約
平日:月・水・木
切除・抜糸等予約
平日:金

アトピー性皮膚炎

脱ステロイド療法、食事制限が一時もてはやされましたが、当科では実施しません。
最近では必要なステロイド外用剤、およびタクロリムス.デルゴシチニブジファラミスト外用剤を正しく使用していただき、一部の例外を除いては食事制限を行わないことが、皮膚科専門医の主流となっています。特にタクロリムス.デルゴシチニブジファラミスト外用剤は、顔や首の皮疹が軽快した状態を維持することに関して極めて有用な薬です。

尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)

高濃度ビタミンD3外用剤の登場により、安定した状態を維持することが、以前よりも容易になっています.ステロイド外用剤との適切な組み合わせにより、良好な治療成績を得ています。当科では、紫外線療法については部分照射用の機械(ダーマレイ、セラビームUV308)しかありませんので、全身照射はできないことを御了承下さい。全身に広範囲に皮疹が分布する方で、もうお子様を作る意思の無い方には、エトレチネート製剤の内服を勧めています。エトレチネートの内服に問題がある方には、アブレミラストの内服療法を勧めます。

上記以外の特殊な注射薬と内服薬の使用については日本皮膚科学会より承認を得ておりますが、その適応についてはただ難治であるだけではなく、皮膚科専門医の下で然るべき全身療法を継続的に行ったにも関わらず、効果が得られないもしくは重篤な副作用の出現により中断せざるを得なかった方に限定させていただきます。そのためには、現在治療されている皮膚科専門医と緊密に連絡を取る必要がありますので、皮膚科専門医の詳細な紹介状が必須となります。

生物学的製剤承認施設の指定を受けています(日本皮膚科学会指定)

治療方法

  • ステロイド、ビタミンD 3 外用剤による外用療法、レチノイド、シクロスポリン、アプレミラスト内服を中心に行います。
  • 長波紫外線療法および、エキシマライトは部分照射のみ可能です。

爪白癬(つめはくせん:爪の水虫)

定期的に通院可能で、合併症のない方には抗真菌剤を内服していただくことができます。また、エフィコナソール爪外用液が発売され、外用療法でも爪白癬の根治を目指すことが可能です。ただし、いずれの治療も皮膚科を標榜される市中の医療機関で対応可能です。

患者さまへのお願い

当科では「予約受診されている方」と「予約なしで当日受付された方」を一人の医師で診察しています。そのため、「予約なしで当日受付された方」の待ち時間は長くなり、特に順番が後方になるほど診察時間の予想が難しくなります。受付時間は午前12時までですが受付が遅くなりますと、診察が夕方になることが頻繁にございますので、事前にご了承ください。また、「予約受診された方」は予約時間の直前に来院されることになりますので、後から来た方が長時間お待ちいただいている方よりも先に診察室に呼び込まれます。誤解のないようにお願い申し上げます。

「予約なしで当日受付された方」でまだ診察室に呼び込まれていない方は静かに診察室付近で待機して下さい。次回診察の予約をされる方は、ご本人の希望に沿うのではなく、開業医の先生では対応が難しい病状の方を当科で指名させていただきます。それ以外で治療の継続が必要な方は、ご住所、勤め先などのお近くの開業医の先生を紹介させていただきますので、ご了承ください。

認定施設

  • 日本皮膚科学会認定専門医研修施設

医師一覧

部長森島 陽一(もりしま よういち)

資格
  • 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
専門領域
  • 遺伝性皮膚疾患
  • アトピー性皮膚炎
  • 乾癬

診療実績

2023年度

外来患者数
7人/日
外来紹介件数
12件/月

手術実績

皮膚腫瘍切除術
28件