総合診療科
メッセージ
日本では高齢化社会が進んでおり、70歳の方では平均で5-6の疾患をお持ちであるといわれています。複数の病気をお持ちの患者さまにおかれましてはどの診療科を受診すればよいのかわからない場合があろうかと思います。そのような場合は総合診療科にて全身の評価、早急な初期治療を行います。また、専門的な治療が必要であれば適宜専門医への紹介を行います。入院された場合には患者さまごとの病気だけでなく退院後の生活環境も見据えたサポートをさせていただいております。
医療従事者の方へのメッセージ
内科は様々な専門分野に細分化されておりますが、スペシャリストであると同時にジェネラリストであってほしいと考えております。高齢化社会において専門的な知識は必要ですが、幅広く深く柔軟に総合的に目の前の患者さまを診ることが求められます。患者さまや患者さまご家族だけでなく医療チームにとっても何か最善であるかを医学的な側面だけでなく人間的、社会的側面からも判断する医療を提供できるよう努めております。
- 幅広い知識や視野での診察
- 多岐にわたる疾患に対する初期対応、専門医との連携
- 個々人の希望や社会背景を考慮した医療
- 退院後の生活を見据えた医療、予防医学
- 地域に根差し、信頼される、相談しやすい診療科
を目指しております。
総合診療内科の特色・強み
総合診療科では消化器や循環器、呼吸器といった従来の臓器別観念にとらわれることなく、内科系疾患を中心に幅広くかつ柔軟に診療を行います。複数の病気が併存している患者さまや、発熱や倦怠感など原因臓器が特定できない患者さま、専門科で確定診断に至らなかった患者さまなどが対象です。
当院の総合診療科の特徴は、専門的な知識を有する多数のスペシャリストが一つのチームを構成していることです。各専門家と連携をとりながら、個々の患者さまに適した総合的かつ良質な医療を提供できるよう心がけています。必要に応じて院内の専門科に転科します。
2022年の実績:入院総数 929名(緊急入院 97%、救急車搬入 51%)
- 新型コロナウイルス
- 316例
- 呼吸器感染症
- 202例
- 尿路感染症
- 55例
- 代謝・内分泌疾患(脱水含)
- 50例
- 敗血症
- 37例
- 消化器疾患
- 27例
- 循環器疾患
- 20例
- 脳神経疾患
- 19例
- アナフィラキシー
- 9例
- 膠原病
- 6例
医師一覧
専攻医正木 暁(まさき さとし)
専門領域 |
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資格
- 日本内科学会認定医・指導医・総合内科専門医
- 日本救急医学会救急科専門医
- 日本集中治療医学会集中治療専門医
- 日本糖尿病学会糖尿病専門医・指導医
- 日本病態栄養学会病態栄養専門医・指導医
- 日本神経内科専門医・指導医
- 日本頭痛学会頭痛学会専門医
- 日本脳卒中学会専門医
- 日本臨床神経生理学会認定医
- 日本循環器学会認定循環器専門医
- 日本核医学会核医学専門医
- 日本心臓リハビリテーション学会認定指導士
- 日本病院会認定病院総合医
- 日本消化器病学会消化器病専門医・指導医
- 日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医・指導医
- 日本消化管学会胃腸科専門医・指導医
- 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
- 日本血液学会血液専門医・指導医
- 日本造血幹細胞移植学会造血幹細胞移植認定医
- 日本輸血・細胞治療学会認定医
- 日本骨髄バンク調整医師
教育・研修
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | |
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朝 | 心電塾 | モーニングレクチャー | |||
昼 | ERランチ カンファレンス |
ERランチ カンファレンス |
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夜 | 各種勉強会 | 総合診療科カンファレンス バイリンガルカンファレンス(第3水曜日) |
総合診療科カンファレンス
総合診療科に入院中の症例検討会です。主治医のプレゼンテーション後に、様々な領域の専門医などからの質問やアドバイスがあります。このプロセスを通じて参加者全員が知識を高め、より良質な医療の提供が可能になります。

ERランチカンファレンス
昼食時に実施している救急症例のカンファレンスです。相互の貴重な臨床経験を共有することにより、守備範囲を広くすることを目的として開催しています。情報共有のため専用の投稿サイトがあります。


松下耳学問の里
院内でライングループを形成して毎日、異なったテーマのコンテンツを配信しています。自由参加で現在80名ほどが参加されています。他のカンファレンスや日々の臨床での気づきも、随時投稿されて皆で情報を共有します。
- 月:Let'sグラム染色(当院で行った染色から細菌を診断するクイズ)
- 火:今週のNEJM症例(英語で提示された症例の治療方法の選択)
- 水:今週の一枚クイズ(日常臨床で遭遇した一発診断可能な画像)
- 木:クイズの答え(画像の解説と病態の詳細な説明やトリビアなど)
- 金:聞く技術(ティアニー先生が提唱するレッドフラッグと想定疾患)

心電塾
バイリンガルカンファレンス

その他の勉強会
毎週木曜日の朝にはモーニングレクチャーを行い、各臓器専門科のスタッフが毎回異なる講義をしています。その他、症例検討会や薬剤説明、CT道場など様々な勉強会も実施しています。

論文
- Hotta Y, Kawasaki T, Kotani T, Okada H, Ikeda K, Yamane S, Yamada N, Sekoguchi S, Isozaki Y, Nagao Y, Murotani M, Oyamada H. A Case of Familial Mediterranean Fever without Fever. Intern Med. 2020;59:1267-1270.
- MunekawaC, Kawasaki T, Miyoshi T, Yamane Y, Okada H, Oyamada H. Acute Bromide Intoxication in a Patient with Preserved Renal Function. Am J Case Rep. 2020;21:e922019.
- Fujino Y, Kawasaki T, Kawamata H, Tamura A, Shiga K, Oyamada H. Cerebral Infarction with Pulmonary Thromboembolism due to Immobilization: A Case Report. Intern Med. 2020;59:2955-2959.
- Ikeda K, Kawasaki T, Hori M, Yamane Y, Oyamada H. A case of probable Waterhouse-Friderichsen syndrome due to invasive pneumococcal infection. Matsushita MJ. 2019;58:87-91.
- Yuasa K, Kawasaki T, Miki S, Yoshimura T, Okada Y, Oyamada H. Takotsubo cardiomyopathy in a patient with theophylline toxicity. Open J Clin Med Case Rep. 2018;1392.
- Yoshimura T, Kawasaki T, Shirota A, Saeki M, Okada Y, Okada H. Valacyclovir-induced Neurotoxicity in a Patient with a Preserved Renal Function. Intern Med. 2018;57:3213-3216.
- Yamane S, Kawasaki T, Hotta Y, Yoshitake H, Kotani T, Oyamada H. A case of hemorrhagic colitis due to Klebsiella oxytoca. Matsushita MJ. 2017;56:106-110.
- ShinomotoM, Kawasaki T, Sugahara T, Nakata K, Kotani T, Yoshitake H, Yuasa K, Saeki M, Fujiwara Y. First report of human parechovirus type 3 infection in a pregnant woman. Int J Infect Dis. 2017;59:22-24.
- Takemura K, Kawasaki T, Yasuda T, Mikami T, Kotani K, Sekoguchi S, Hotta S, Takeshita H, Ishii M, Oyamada H. Isolated Bladder Rupture After Trauma: A Case with Difficulty in Diagnosing. Matsushita MJ. 2017;56:24-29.
- Takemura K, Kawasaki T, Kotani T, Yuasa K, Yamada N, Oyamada H. Pneumatosis intestinalis. J Gen FamMed. 2017;18:450-451.
- 米田佑香,川崎達也,世古口悟,佐伯雅史,小谷知也,安田考志,小山田裕一.オートプシー・イメージングが診断に有用であったスタンフォードA型大動脈解離の1例.松仁会医学誌.2016;55:105-110.