がんの治療「がん化学療法」

がん化学療法

がん化学療法の最近の進歩は目覚ましく、従来の殺細胞性抗がん薬(いわゆる一般的な抗がん薬)に加え、2000年代にはがん細胞に出現する特定の分子を攻撃する分子標的薬が登場しました。さらにここ数年で新たに免疫チェックポイント阻害薬が使用可能となり、治療の選択肢はますます増えています。それにより、治療スケジュールや出現する可能性のある副作用などを考慮したうえで、ご自身の生活スタイルや価値観に合った治療方法を、選択することが可能となってきています。

多くのがん化学療法は、2種類以上の抗がん薬を併用することで、治療効果を高めます。このため、投与のスケジュールの管理、また投与中の患者さまの状態の変化を注意深く見守る必要があります。
化学療法による副作用は、和らげる薬の進歩により改善しています。当院においても、これらの薬を適切に使用することで副作用の軽減に努めています。そしてこれらの対策により、社会生活を送りながら外来で治療することが可能となっています。

当院は、がんの認定資格を持った薬剤師、がん化学療法看護認定看護師など専門知識をもったスペシャリストが多く在籍しており、患者さまが治療を続けながら自分らしく生活していただけるように、副作用のモニタリング、日常生活における注意点の説明や相談支援などを行っています。

また腫瘍内科医、薬剤師、看護師、リハビリ技師、栄養士で構成された化学療法チームが活動しており、互いの専門的知識を出し合い、多角的な視点で患者さまにとって最適な治療を行うための支援をしています。