がん診療センター手術・局所療法
がんに対する治療方法としては「手術・抗がん剤・放射線」が3本柱となります。
患者さまの状態やがんの広がっている程度に応じて適切な治療を選択して行います。
当院では積極的に鏡視下手術を行っており、各領域で「内視鏡外科学会の技術認定医」という資格を持った鏡視下手術の専門医を中心に安全な鏡視下手術を実施しています。豊富な経験をもとに患者さまにできるだけ患者さまの苦痛が少なくかつ根治性の高い、最適と思われる手術を提案するよう、心がけています。
また5大がんといわれる胃がん・大腸がん・肺がん・肝臓がん・乳がんにはそれぞれの専門医が手術を行っており、ほかにも泌尿器科、婦人科、耳鼻科、口腔外科など幅広い領域のがんに対する手術療法を積極的に行っています。さらに少し進んだがんに対しては、放射線療法や化学療法と手術療法を組み合わせて治療する「集学的治療」も多く実施しています。各領域の専門医がしっかりと在籍していながら、放射線治療もできることが当院の大きな強みとなっています。
内視鏡治療やラジオ波焼灼療法、特殊温熱療法(マイクロ波)などの内科治療
消化器内科では、早期の消化器がんに対して胃カメラや大腸カメラで食道がん、胃がん、大腸がんを切除する治療を行っています。リンパ節転移を起こさないような早期がんに限りますが、手術をすることなくがんの治療を行うことが可能です。また小さな肝臓がんに対しては、ラジオ波やマイクロ波という熱でがんを焼きつぶすような治療をすることも可能です。
内視鏡治療
適応となる食道表在がん、早期胃がん、早期大腸がんに対して、近年一般的な治療として拡がっている内視鏡的粘膜切開剥離術(ESO)や、従来行われている粘膜切開術(EMR)で治療を行っています。
ラジオ波焼灼療法
マイクロ波を照射する特殊温熱療法
ラジオ波治療と同様に肝がんや肺がんなど多種多様の腫瘍にマイクロ波を用いた治療も行っています。
この治療は、CTや超音波などの画像を見ながら、腫瘍に鉛筆の芯くらいの太さの針を刺入し、マイクロ波電流で腫瘍を加熱して死滅させるものです。
がんの状態によっては、食道、胃、大腸といった消化管が狭くなり、食事や便の通過障害を起こす場合があります。バイパス術といった手術が可能であれば手術を行うこともありますが、状況によっては、胃カメラや大腸カメラを用いて狭くなった消化管を広げるために、ステントという医療器具を挿入する治療も行っています。
このように内科では手術よりも苦痛が少なく、入院期間の短いがんの治療も各領域の専門医を中心に積極的に取り組んでいます。