歯科口腔外科

メッセージ

田中 克弥部長 田中 克弥(たなか かつや)

当科は元々、入院患者の口腔ケアや口腔内のトラブルに対応する院内科として存在しました。2018年からは院内だけでなく、近隣地域からも患者を受け入れ、より口腔外科の専門的治療を提供できるよう「歯科口腔外科」と名称変更され再スタートしました。

守口市だけでなく門真市をはじめ広い地域からの紹介患者を受け入れております。また紹介元となるクリニックや歯科医院と蜜に連携をとり、患者だけでなく紹介元の主治医からの希望やニーズへの対応も心掛けております。当科は口腔外科専門医による口腔外科疾患に対する治療と衛生士による専門的口腔ケアを2本の柱として、さらには口腔内疾患や口腔衛生に関する専門的知識や新しい情報を院内や周辺地域へ広げていく啓発活動にも力を入れております。

歯科口腔外科の特色・強み

困難な事例の治療や口腔がん治療などに対応

当科では一般的な歯科治療(虫歯の治療、根っこの治療、入れ歯の作成)は地域の歯科医院にお任せし、一般的な歯科医院では治療が困難な埋伏歯の抜歯や有病者の抜歯、顎骨囊胞、重度の炎症をはじめ、顎骨骨折、唾液腺疾患や良性腫瘍、悪性腫瘍の治療に対する標準的治療を高い水準で提供できるよう努めております。また習慣性の顎関節脱臼に対する手術も行っています。

全身麻酔での手術や術後の誤嚥性肺炎、合併症を防ぐ

全身麻酔による手術を受けられる患者、放射線治療中、化学療法中の患者に対して医科・歯科連携を主軸とするチーム医療体制を推進し専門的口腔ケアを行うことで術後性肺炎や口腔合併症の発生を抑制し在院日数の短縮化をめざしています。また当院入院患者の口腔に関するトラブルに対処しADLの向上に努めています。

代表的な疾患と治療方針

埋伏歯の抜歯

一般の開業歯科医院では困難な埋伏歯、水平埋伏歯の抜歯を行っています(抜歯後に数日の入院も可能です)。また全身麻酔下で多数歯の同時抜歯も行っています(全身麻酔での抜歯は入院が必要です)。ご相談ください。

有病者の抜歯

心臓病や高血圧、糖尿病、血が止まりにくくなるお薬を服用されていて一般の開業歯科医院では抜歯や外科的処置ができない方の抜歯、外科的処置を行います。入院しての抜歯や外科処置も行っています。ご相談ください。

習慣性顎関節脱臼

高齢者の人口増加に伴い増加傾向にある、習慣性顎関節脱臼に対して手術を行っています。顎関節脱臼は過度の開口、大きなアクビにより起こります。片側性に生じることもあり、習慣性になると食事の度に脱臼が起こり生活に支障をきたします。認知症を伴うことが多く、整復するため頻繁に病院へ赴く必要がありご家族への負担も大きくなります。

習慣性顎関節脱臼の詳しいページはコチラ

治療方針

意思疎通ができず患者さまの協力が得られない場合には、全身麻酔下での整復も可能です。また習慣性のものでは顎関節脱臼が生じないように手術も行います。手術は顎関節部にプレートを設置する「顎関節結節前方プレート埋入術」を用い、低侵襲に行うため術後4 日ほどで退院が可能です。

顎骨嚢胞、顎骨腫瘍

小さなものは局所麻酔で外来にて摘出します。大きなものは全身麻酔で摘出します。また場合により開窓術を用いて小さくしてから摘出する事も可能です。

顎顔面領域の炎症

抗菌薬の点滴を行い、膿が溜まっている場合には切開して膿を出します。状態により入院しての治療になります。

顎骨骨折

上下の歯をワイヤーでくくって固定を行います。骨の断端がズレている場合には全身麻酔下でズレを直し、金属プレートで固定する手術を行います。

唾液腺疾患

尿管結石や胆石のように唾液腺にも石ができます。浅いものならば口腔内から摘出、深いものであれば顎の下を切開して唾液腺ごと摘出する場合があります。

歯科インプラント

当科では、かかりつけ歯科医院からの依頼にてインプラント体の埋入手術を行っています(歯を入れるのはかかりつけ歯科医院で行います)。

医師一覧

部長田中 克弥(たなか かつや)

資格
  • 日本口腔外科学会認定口腔外科専門医
  • 歯科医師臨床研修指導医
専門領域
  • 口腔外科

医長閔 理泓(みん りを)

資格
  • 日本口腔外科学会口腔外科認定医
専門領域
  • 歯科
  • 口腔外科

スタッフ一覧

診療を支えるスタッフ

メディカルスタッフ
歯科衛生士 7名(非常勤含む)

歯科衛生士は診療補助、予防処置、保健指導の他、がん患者さまに対し、治療開始前からそれに伴って起こる副作用に対する、口腔清掃管理を行います。

診療実績

2023年度

外来患者数
48人/日
外来紹介率
106件/月
入院患者数
2.1人/日
平均在院日数
4.1日

研究

論文(2023年)

学会(2023年)