耳鼻咽喉科

メッセージ

渡邉 大樹部長 渡邉 大樹(わたなべ ひろき)

耳鼻咽喉科は耳・鼻・のど・頚部と幅広い分野を担当します。その中には「聴覚」「嗅覚」「味覚」「平衡感覚」なども含まれており、生活の質の維持に欠かせないものばかりです。当科では患者さまが困っていることを自分の持ちうる知識・技術で解消し、病院に通わなくて済むよう、通院回数が少なくて済むよう心掛けています。

耳鼻咽喉科の特色・強み

耳鼻咽喉科は、耳・鼻・のど・頚部の手術を行う外科でもあります。最近では耳鼻科領域でも局所麻酔で日帰り手術を行う医療施設が増えてきました。しかし当科では、むしろ入院設備があり、全身麻酔を行える麻酔科医が在籍している強みを生かし、全身麻酔で短期入院(2泊3日~)で手術を行っています。全身麻酔であれば手術中は眠っているため痛みや不安を感じることはありませんし、手術前後に入院することで医療スタッフによるケアを受けていただけますので、より安心して手術に臨んでいただけると思います。また当科では体の負担の少ない内視鏡手術を積極的に導入しています。鼻の手術はもちろん耳の手術でも早期から取り組んでおり、創部痛の軽減・入院期間の短縮に効果を上げています。

当科の治療方針

慢性中耳炎・真珠腫

中耳炎の詳しいページはこちら

耳硬化症・中耳奇形

中耳内視鏡を導入し、より低侵襲で、より正確な手術を行っています。局所麻酔で日帰り手術をしている病院もありますが、安心安全に手術を行うため当科では入院していただいて全身麻酔で手術を行っています。病状にもよりますが入院期間は3日から1週間くらいです。

先天性外耳道閉鎖症・狭窄症

外耳道形成術を行います。入院期間は約1週間で、その後、週1回外来で処置が必要となります。

顔面神経麻痺

ステロイド・抗ウイルス薬の内服加療を行います。糖尿病の既往がある方、ご高齢の方は入院していただいて治療を行っています。発症から1週間前後に誘発筋電図検査を行い、重症と判定された方には顔面神経減荷術を行います。

突発性難聴

ステロイドの内服加療を行います。糖尿病の既往がある方、ご高齢の方は入院していただいて治療を行っています。

外リンパ瘻

突発性難聴として治療されている症例で、難聴が進行してくる場合には内耳から外リンパ液が漏れていることが原因のことがあります。液が漏れている穴を閉鎖する手術を行います。

メニエール病

睡眠不足・ストレスが原因となる病気です。内服加療・生活指導を行います。

慢性副鼻腔炎

内視鏡下鼻副鼻腔手術を行います。局所麻酔で日帰り手術をしている病院もありますが、安心安全に手術を行うため当科では入院していただいて全身麻酔で手術を行っています。以前は鼻に詰めたガーゼを術後2日目に抜くという痛い処置がありましたが、鼻の中で溶ける綿を詰めるようにし術後の処置の痛みが軽くなるよう工夫しています。入院期間は3泊4日です。難治性の前頭洞炎には内視鏡下にDRAF手術を行います。キリアン手術と異なり顔面に切開を入れる必要がなく美容的に優れています。

アレルギー鼻炎

粘膜下下鼻甲介骨切除術・選択的後鼻神経切断術を行います。鼻の粘膜をレーザーで焼灼する手術法もありますが、1~2年で効果がなくなってしまうため当科では行っていません。入院期間は3泊4日です。

慢性扁桃炎

年3回以上扁桃炎を繰り返したり、扁桃周囲炎・扁桃周囲膿瘍を2回繰り返す習慣性扁桃炎には口蓋扁桃摘出術を行っています。手術後はのどの痛みや出血の危険性があるので、1週間の入院、退院後1週間の自宅安静が必要となります。しかし、手術することで風邪は引きますが扁桃炎を起こすことがなくなります。

アデノイド増殖症・扁桃肥大

アデノイド増殖症・扁桃肥大により、いびき・睡眠時無呼吸を引き起こしている場合には、アデノイド切除術・口蓋扁桃摘出術・軟口蓋咽頭形成術を行っています。手術後はのどの痛みや出血の危険性があるので、1週間の入院、退院後1週間の自宅安静が必要となります。

甲状腺腫瘍

良性腫瘍であれば頸部エコーで経過観察を行います。良性でも4cmを超える大きさのものや悪性腫瘍の疑いがある場合には手術が必要となります。約1週間の入院です。

副甲状腺機能亢進症

原発性であれば副甲状腺腫摘出術、続発性であれば副甲状腺全摘術を行います。

耳下腺腫瘍

耳下腺腫瘍は良性腫瘍であってもまれに悪性に変わる可能性があるため基本的に手術をお勧めしています。約1週間の入院です。

舌がん・咽頭がん

早期がんはレーザーで切除します。進行がんがんの場合には再建が必要となるため大学病院などより大手術が可能な病院にご紹介させていただいています。

喉頭がん

早期がんは放射線治療あるいはレーザーで切除します。進行がんの場合には大学病院などより大手術が可能な病院にご紹介させていただいています。

その他

過去にお問い合わせのあった疾患で対応可能なものとして、甲状舌管嚢胞、舌小帯短縮症、鼻前庭嚢胞など。お気軽にお問い合わせください。

医師一覧

部長渡邉 大樹(わたなべ ひろき)

資格
  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定耳鼻咽喉科専門医
  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定 補聴器相談医
専門領域
  • 耳科手術
  • めまい
  • 鼻科手術

認定施設

  • 日本耳鼻咽喉科学会研修指定病院

診療実績

2022年度

外来患者数
16.9人/日
外来紹介件数
35.8件/月
入院患者数
1.8人/日
平均在院日数
5.2日

手術実績

2014~2021年における手術件数
285件
314件
口腔
49件
咽頭
340件
喉頭微細手術
93件
頭頚部腫瘍手術
113件
頸部郭清術
20件
リンパ節摘出術
126件
その他
35件
1,375件
2014~2021年における中耳手術件数
鼓膜形成術
76(81)件
鼓室形成術
148(55)件
アブミ骨手術
11(6)件
顔面神経減荷術
12件
外リンパ瘻手術
11(10)件
外耳道形成術
4件
中耳奇形
1件
外耳がん
1件
その他
23件
287(152)件
2021年の手術内訳
16件
63件
口腔
0件
咽頭
57件
喉頭微細手術
8件
頭頚部腫瘍手術
13件
頸部郭清術
0件
リンパ節摘出術
14件
その他
6件
177件
2021年の中耳手術内訳
鼓膜形成術
0件
鼓室形成術
11(8)件
アブミ骨手術
0件
顔面神経減荷術
0件
外リンパ瘻手術
2(2)件
外耳道形成術
0件
中耳奇形
0件
外耳がん
0件
その他
3件
16(10)件

※()は内視鏡手術の件数